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初心者のための ガスクロ 講座番外編 第5回 水蒸気 について その1

ガスクロ 講座番外編

今回は、我々にとって最も身近な液体、「水」についてのお話です。
水は温めると気体(水蒸気)に、冷やすと固体(氷)になります。今回からの講座では主に気体(水蒸気)について重点的に解説していきます。

バブラー とは

まずは、ガスの流路内に定量の水(水蒸気)を効率よく混入させることができる機器、「バブラー」について紹介します。
平行して、湿度や露点のことなども簡単に勉強しましょう。

バブラー の基本的な構造

右図のような水を満たしたタンクに、導入ガス配管を水中に設置します。タンクは密閉されており、上部にガスの排出口を設けています。
導入ガス配管からガスを流せば、水中からブクブクとガスが排出され、上部の排出口から加湿ガスが採取できます。概ね、ガスを流した時の温度の相対湿度:約90%が得られます。加湿ガスの詳細を確認するため、露点計をバブラーの2次側に設置するケースが多くあります。

相対湿度ってなに?

相対湿度とは、ある温度における飽和水蒸気量に対するその時の空気中の水蒸気量の比率(%)を指します。これは、湿度を表す一つの重要な指標で、特定の温度下での水蒸気の状態を示しています。
湿度は、後述のように温度によって数値が大きく変化します。具体的には、「相対」を、「〇〇℃の時の」と捉えるとわかりやすいですね。つまり、相対湿度は特定の温度での水蒸気の含有量を、その温度における最大限の飽和水蒸気量で割った割合を示しています。
例えば、〇〇℃の相対湿度が70%であれば、その温度での空気中の水蒸気量が飽和水蒸気量の70%であることを意味します。この指標は、日常生活や気象の理解において重要であり、室内の快適さや植物の生育環境などにも影響を与えます。湿度の変動が身近な状況でどのような影響をもたらすか、興味深く学ぶことができます。

飽和水蒸気量ってなに?

ある温度において1m3空間に存在できる水蒸気の質量をgで表したものです。(図参照)
例えば…
“空気中に5g/m3の水蒸気が存在した場合”
 気温が 5℃の時…相対湿度 73.6%
 気温が30℃の時…相対湿度 16.5%
大切なことを簡単にまとめましょう。
「空気は水蒸気を含むことができる」
「温度によって含むことができる水蒸気の量が違う」
「飽和水蒸気量の表は相対湿度100%の時の水蒸気の量のこと」

露点計って何?

露点計とは、露点温度を測定できる機器です。露点温度とは、ある空気中の温度で水蒸気が凝結し、水滴として現れる温度のことです。計測したい雰囲気に露点計のセンサーを設置すれば、簡単に露点温度を測定できます。

よくある使用方法

露点がわかれば、気温に関係なく「この空気中にどれくらいの水蒸気があるのか」がわかるからです。例えば「露点が15℃の空気」なら、気温が30℃でも60℃でもその空気は12.8g/m3の水蒸気を含んでいる、ということがわかるのです。