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初心者のための ガスクロ 講座番外編 第8回 多方バルブについて

ガスクロ 講座番外編

多方バルブ

今回はガスクロの周辺部品でよく使われる「多方バルブ」について勉強しましょう。
基本的にガスクロはサンプルガスの濃度を測定するものですが、そのサンプルガスをガスクロに導入する方法はいくつかあります。
1.シリンジを使い、人の手で直接ガスクロに導入する方法
実験室レベルでの測定に適しています。
2.多方バルブを使用する方法
機械を使い、自動的に測定する方法です。長期の連続試験や、工場の排煙を常時測定するなどの24時間体制での測定に適しています。
ここからは多方バルブの一つ、6方バルブを例に上げて見て行きましょう。

6方バルブ

下図はガスクロと6方バルブの接続の例です。まずは部品の紹介です。

6方バルブによる流路切換

●6方バルブ
バルブの配管の接続部は①〜⑥の6箇所あります。バルブ内部は以下の2パターンが存在します。
①−②、③−④、⑤−⑥が通じるパターン
②−③、④−⑤、⑥−①が通じるパターン
外部からの信号、或いは駆動用空圧により、上記の2パターンを交互に繰り返します。
●計量管
配管の内部の容積が任意の大きさになるよう、長さを調節した配管です。実験や計測の状況に応じて、容積の違う計量管を付け替えたりします。
6方バルブの2パターンの動作で、自由なタイミングでガスクロにサンプルガスを導入できます。
以下は動作の例です。
(パターン1)
サンプルガスは計量管を通り、排気され続けます。ガスクロからのキャリヤーガスは6方バルブを通過し、再びガスクロに戻って検出器を通り、濃度データのベースラインを維持します。
(パターン2)
サンプルガスは計量管を通らず、直接排気します。ガスクロからのキャリヤーガスの流路に、先ほどまでサンプルガスが通っていた 計量管が割り込む形になります。計量管の中に取り残されているサンプルガスは、ガスクロからのキャリヤーガスに押し出される形で、ガスクロの検出器へ向かいます。
上記のパターン1、2で測定の1周期となり、一個のデータが採取できます。6方バルブのシンプルなふたつの動作を自動で繰り返すことにより、人の手を使わず、より長期的で安定したデータを採取することができます。