初心者のための ガスクロ 講座番外編 第13回 燃料電池 について その2
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燃料電池 のしくみ
燃料電池 のしくみでよく例えられるのが「水の電気分解の逆」です。
水の電気分解とは、水(水酸化ナトリウムを溶かした水)に電極を2本差し込み電気を印加すると、それぞれの電極から水素と酸素が泡状になって発生する化学反応です。
燃料電池は水の電気分解の逆で、水素と酸素を使って電気を発生させる発電装置なのです。
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燃料電池 の重要な機能を持つ3つの部品を簡単に紹介しましょう。
・電解質
水素イオンだけが自由に移動できる膜です。電解質の材質によって、燃料電池の種類はいくつかに分類されます。次回講座で紹介しましょう。
・アノード(負極)
水素を供給する(電子を放出する側の電極)側の電極です。燃料極とも言われます。
・カソード(正極)
酸素を供給する(電子を受容する側の電極)側の電極です。酸素極とも言われます。
図1は 燃料電池 の基本的な構造ですが、発生できる電力は非常に小さなものです。このようなひとつだけの燃料電池のことを「セル」や「単セル」と言います。
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図2のようにセルをいくつも直列に並べることで大きな電力を確保することができます。このようにセルをいくつも重ね合わせたものを「スタック」や「セルスタック」と言います。