初心者のための ガスクロ 講座 第3回 検出器とは
検出器とは?
ガスクロ に搭載される検出器とは、ガスの濃度を電気信号に変換する部品です。ここで変換した電気信号をクロマトチャートに反映させ、山や谷のような1本線が描かれるわけです。
それでは図を見ながら、具体的にどのようにクロマトチャートに波形が描かれるか勉強しましょう。
①はじめは検出器にはキャリヤーガスしか流れていません。このとき、検出器から出力する電気信号(一般にほとんどの場合、微小な電圧)は、0.1Vくらいにしておきます。
②物質Aが検出器に流れてきました。すると検出器から出力する電圧は0.7Vくらいに上がりました。物質Aが通り過ぎると、再びキャリヤーガスのみが流れることになるので、出力電圧は0.1Vくらいに戻りました。
③物質Bが流れてきました。今度の出力電圧は0.4Vくらいまで上がりました。②と同じように、物質Bが通り過ぎると出力電圧は0.1Vくらいに戻りました。
以上が、検出器のおおまかな役割です。なお、検出器には様々な種類があり、それぞれ違った特徴を持っています。
ガスクロ に搭載される検出器の種類について
ガスクロ に搭載される代表的な検出器として
・熱伝導度型検出器 TCD(Thermal Conductivity Detector)
・水素炎イオン化型検出器 FID(Flame Ionization Detector )
・炎光光度検出器 FPD(Flame Photometric Detector )
・電子捕獲型検出器 ECD(Electron Capture Detector)
等があげられます。
次回から、これらについて詳しく見ていきます。