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第二技術部 日常の仕事「普段の分析」 (JM1001編)

こんにちは、JSL 第二技術部の UENO です。
当ブログをご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。

今回は「第二技術部 日常の仕事」の第2弾として「元素分析装置 JM1001 の分析」について、ご紹介させていただきます。

元素分析装置 JM1001 の分析

(詳細は「製品一覧 – JM1001」参照)

JM1001 という分析装置は、(前身となっている元素分析装置 JM1000 を含めると)10 年以上もの販売実績があり、基本となるラインナップを2機種持っています。

  • (炭素・窒素)を同時に分析をする JM1001CN
  • (水素・炭素・窒素)を同時に分析をする JM1001HCN

元素分析装置を動かす上で欠かせない要素のひとつにキャリヤーガスというものがあります。キャリヤーガスはヘリウム (He)、または、アルゴン (Ar) のどちらかのガスを分析装置に(配管を繋いで)供給するのですが、JM1001 は、昨今のヘリウムガス供給が不安定になっている事情を踏まえて、キャリヤーガスをワンタッチで手早く切り替えることができる機能を搭載しました。

さて、前回の JM11 は、微量の(すくない)試料を分析するための装置でした。そのため、薬品のように他の物質とあまり混ざりあわない単一のモノが主な試料の対象となっていると紹介しましたね。今回の JM1001 は、その逆です。分析をする試料量を増やすことで、土壌、肥料、ゴミなどの天然物(混合物)の分析をすることが主な目的となります。

たくさんの試料を分析できるなら最初から JM1001 だけあればいいじゃないか、と疑問に感じたりはしないですか? 元素分析は、分析をする試料を完全に燃焼する(ガス化させる)分析になるため、試料を破壊してしまいます。分析に使った試料は、元通りの姿で帰ってきてくれないのです。そのため、薬品のように高価なものであったり、実験などで生成した少量しかない試料も、分析のために多量消費をすることができません。(また、分析をする量に応じた感度も違います)

JM1001 は JM11と同じように「試料ボート」を用いて、試料の(重さをはかる)秤量をします。JM11 で使用する試料ボートに比べると、試料を多く乗せるため、試料ボートのサイズはもちろん大きくなります。

試料ボートの中に(標準試料であれば)10~100mg ほどの試料を量り取ります。(炊く前のお米のひと粒はおよそ 20mg だそうです)試料を量るときに使用する天秤は、セミミクロと呼ばれる 0.01mg のオーダーまで読み取れる天秤がよく利用されています。

分析結果(データ処理)

試料の秤量を終えたら、分析装置に試料をセット(搭載)して、あとは結果が出るのを待ちます。(自社の元素分析装置は自動分析できます!)分析したときのデータは下図のような信号(波形)になります。

青色の波形は水素、赤色の波形は炭素、ピンク色の波形は窒素をそれぞれ示しています。この信号から、水素・炭素・窒素の量を(自社の分析用ソフトウェアが)自動計算します。(昔はもちろん手計算の時代もありました)

分析装置が調整段階だと、社内基準を満たした精度の分析データを取得することで、晴れて出荷できる装置として認められます。基準を満たすことができなかったときは、原因を考え、調べて、何度でも(品質管理のための)再分析が必要です。

ちなみにですが、JM1001 は試料ボートも大きいですが、分析装置本体も結構大きいため、重量も 90kg ほどあります。分析装置を移動させる際は、ふたり以上でやることになります。お互いに声を掛けてから、ケガをしないように注意して運びます。

今回と前回の2回で、第二技術部の社内の仕事を紹介させていただきました。どうだったでしょうか。社内の雰囲気がすこしでも伝われば、うれしく思います。次回は、第二技術部の納品、点検、修理などによる出張について、簡単にですが紹介できればと思います。

今後とも当社の魅力発信ブログをよろしくお願いします!🤲